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2020.6.24

「鮹」これ読める?読めそうで読めない「魚へんの漢字」

普段ひらがなやカタカナで表記されている言葉は、漢字にすると意外と読めないということも多くあります。この記事では、お寿司屋さんや鮮魚店でお馴染みの「魚へん」に注目。その中でも今回は「鮹」の由来や、豆知識をご紹介。

「鮹」は、「蛸」「章魚」「鱆」とも書く

あなたは「鮹」という漢字が読めましたか?正解は「タコ」です。一般的にタコを漢字表記する場合、魚へんよりも虫へんの「蛸」を使用するようです。「タコ」で漢字変換すると出てくる、「章魚」や「鱆」は主に中国で「タコ」を表すそうで、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんね。

まずは「蛸」の漢字の由来を理解しよう

「蛸」は本来クモ(蜘蛛)を指す漢字。昔、中国で「蛸」はアシナガグモを意味していたそうですが、日本では使われていませんでした。日本に「蛸」という漢字がやってきて、クモとタコどちらも共通して足が8本あることから、「タコ」を「蛸」と表すようになっていきました。クモと同じ漢字だったとは、少し驚きですね。

「蛸」が日本で「クモ」から「タコ」になった経緯

日本で「タコ」を最初に「海蛸」と記したのは『本草和名』(918年ごろ)と言われています。8本の足がクモのように見えたので、「海のクモ」という意味で「蛸」の字を用いたようです。また、「タコ」という呼び名は「多肢」(足が多いの意)がルーツになっている、という説もあります。

魚へんの「鮹」になるまで

その後、「海に住むクモ」の意味で「海蛸子」と表すようになりました。それが省略され、魚へんに変えられて「鮹」の字を「タコ」と読むようになりました。実際「鮹」が使われるのはお寿司屋さんのネタぐらいで、実用的なモノは「蛸」のようです。

「魚へんの漢字」の中には、由来や雑学がいっぱい

今回は「鮹」の漢字を例に、漢字の成り立ちをご紹介しました。ほかの魚へんの漢字にも「鮹」と同様に、成り立ちや特徴といった豆知識がいっぱい潜んでいます。お寿司屋さんに行った際に、盛り上がる話題になることでしょう。

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