連載マンガ
2025.10.31
クリスマスケーキに【家用】とメモが…夫の嘘を見抜いても、私が「沈黙」を選んだ理由。
クリスマスの夜、夫の遅い帰宅と「家用」シールの謎

 12月25日の夜。
 子どもは「パパはまだかな?」と言いながら、午後10時を過ぎても夫の帰りを待っていました。
 しかし翌日は冬期講習があるため、私は「もう寝ようね」と子どもを寝かしつけました。
夫が帰宅したのは、終電をとっくに過ぎた深夜0時過ぎ。
 「ホールのケーキは売り切れていた」と申しわけなさそうに言う夫に、私は「パパが一生懸命探してくれたって伝えるね」とだけ告げました。
 追及はせずに、子どもの気持ちを守ることが最優先だと考えたからです。
しかし、冷蔵庫にケーキをしまおうとしたとき、箱に貼られた小さな「家用」というシールが目に入りました。
 その瞬間、夫の遅い帰宅が単なる仕事のせいではない、何か他に理由があるのではないかという疑念が生まれたのです。
動揺はしましたが、その場で問い詰めることはしませんでした。
 わざとそのシールを残し、夫の負い目として取っておくことに決めたのです。
翌朝、子どもがシールに気づき「これなに?」と夫に尋ねました。
 夫は気まずそうに沈黙。
 私は「間違えないように貼ったのかもね」とフォローし、何も追及しないまま場所を譲りました。
その沈黙こそが、夫の心の中に罪悪感を刻み込んだと感じたからです。
 そして後日、この負い目からか、長年私が欲しかった定価28万円のバッグを夫が購入してくれました。
あの小さなシールは、私にとって予想外の“クリスマスプレゼント”になったのです。
 (30歳/女性)
最後に
夫婦間で違和感が生じたとき、すぐに問い詰めることが必ずしも得策ではありません。
 感情をぶつけたい気持ちを抑え「あえて聞かない」ことで相手に気まずさや負い目を抱かせる——その余白こそが、後の行動変化につながります。
例えば「子どもには、パパが探してくれた気持ちが一番だって伝えるわ」と、夫の努力を肯定しながらプレッシャーを残す言い方は有効です。
 また「大変だったのね。無理しなくていいのよ」と、大人の余裕を見せる姿勢も相手に響くでしょう。
感情的に責めず、冷静に状況を受け止めることで、夫は罪悪感や感謝を形にせざるを得なくなるのです。
 夫婦間の小さな亀裂は、対応次第で大きなリターンへと変わり得ます。
大切なのは、自身の望む結果に繋げるために戦略的に振る舞うことです。
※lamire編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています







