COMIC
2022.9.08
「抱きしめてあげたいけど、帰りなさい」早朝に出会った“不思議な男性”。→なんだか懐かしい気持ちに…<奇妙な話>
白い着物姿の…
私は田舎に住んでいます。
以前、ダイエットをしようと少し傾斜のある農道を散歩ルートにして、ウォーキングしていたことがありました。
そのルートは途中までは国道で、少し歩くとトンネルがあり、そこを抜けたら農道に出ます。
農道をグルリと歩くと、ちょうどまた国道に出れる作りの道で、たまに竹藪があったり山の隙間を行く感じがお気に入りでした。
毎日、夕方4時すぎに出て歩いて5時に帰ってくるのを日課にしていたのですが、ある日、いつも通りに歩いていると、急に激しいめまいが。
その場にうずくまり、5分ほど動けませんでした。
少し落ち着き、顔をあげると、白い着物姿で長い黒髪の人が目の前に立っていました。
驚いた拍子に後ろに尻もちをついたのですが、見上げてさらに驚きました。
長い黒髪の、信じられないほど美しい顔立ちの男性だったのです。
「大丈夫ですか?」と言いながら、優しく手を差し伸べてくれました。
私はその手を取って、立ち上がりました。
なぜか、懐かしい感じがありました。
男性は私をじっと見つめて、肩を叩きながらこう言いました。
「まさか、こうして会うとはね」
男性は微笑み、私の肩をつかんで私の体の向きをグルリと変えました。
「名前を言っても、きっとわからないでしょうね。抱きしめてあげたいけど、もう、帰りなさい。たまには、私を思い出してくれたら嬉しいです」
男性に肩をトンと押されて、気づいたときには1人でした。
ご先祖さまなのか、縁がある人なのかはわかりません。
どこか懐かしい気持ちにさせる、不思議な体験でした。
(女性/自営業)
あなたの周りでもこんなこと、ありませんか?
不思議な出来事が偶然なのか、はたまた“何か別のもの”なのかはわかりませんが…。
誰かが実際に体験した話には、何か奇妙な説得力がありますよね。
以上、奇妙な体験エピソードでした。
次回の「体験談エピソード」もお楽しみに♪
※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。
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